SIGN
2013 PRIVATE HOUSE
Timber:Three stories above ground
WORKS SIGN
システムエンジニアのご主人と看護師の奥様は共に30代。小さなお子さんと3人で暮らすために購入したのは、東京でも人気のあるエリア。間口が小さく奥行きの深いのコンパクトな敷地である。
間口が小さい木造3階建ての住宅の場合、構造的な問題から一般的に駐車動線やエントランス動線を確保するのが難しい場合が多い。
そこで今回は道路に面したエリアに2階バルコニーの手摺腰壁を兼用したエントランスゲートと耐力壁を兼用すことで構造的な問題を解決することができた。また、このゲートにより完全に閉じるのではなく、セミクローズドにすることによって道路面からエントランスまでのリズムや適切な距離(奥行き)を生み出すことができた。
主寝室と一室空間のボディラウンジを併設してコンパクトにまとめた1階に対し、2階のファミリールームは大らかな吹き抜けを設けたワンルームとすることで上下階に適度なギャップを設けている。
モノトーンの建築フレームに対し、床材や 造作家具の素材をウォルナットで統一し、椅子などの置家具と調和を図ることでコンパクトな空間に緊張感や繊細な美意識を生み出しているのが特徴である。スチールの溶接によりシンプルに仕上げた跳ね出し階段の洗練された意匠や建築化照明によるドラマティックな雰囲気は、フルオーダーメイドならではの空気感と住み手の意図をつくりあげている。
手前と奥に設けた外部空間は、コンパクトでありながらも、フルオープンが可能な建具にすることで内外がダイナミックに繋がる仕掛けとした。 3階の子供室空間には当面建具を設けず、フリールームにるすことで、2階はゆるやかに上階とつながる大空間に仕上がっている。
大胆さと繊細さを両立させること。それは、必然的に家族の距離が密接になる限られた小さな土地だからこそ、十分な意味を見いだせる設計手法であると言えるだろう。
土地探しコース
仲介:トランジスタ(木村茂)
DATA
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Location Setagaya ward Tokyo Completion 2013.5 Site area 70.12㎡ Builing area 41.62㎡ 1F floor area 29.96㎡ 2F floor area 32.04㎡ 3F floor area 19.18㎡ Total floor area 92.82㎡ Structure Timber Scale 3F Typology Private housing Structure engineers Masaki Strcuture Kenta Masaki Facility engineers Shimada Architects Zenei Shimada Construction Kera Construction Photographer Masao Nishikawa -
所在地 東京都世田谷区 竣工 2013年5月 敷地面積 70.12㎡(21.21坪) 建築面積 41.62㎡(12.59坪) 1F床面積 29.96㎡(9.06坪) 2F床面積 32.04㎡(9.69坪) 3F床面積 19.18㎡(5.80坪) 延床面積 92.82㎡(28.07坪) 構造 木造 規模 地上3階建 用途 専用住宅 構造設計 正木構造研究所 正木健太 設備設計 シマダ設計 島田善衛 施工 解良工務店 建築写真 西川公朗